ヒトデは優れた薬膳素材!

今、注目の薬膳素材ヒトデの有効活用

ヒトデは古くからEDや精力減退、性欲低下を始め、坐骨神経痛などの痛みシビレの対策に用いられてきました。

ヒトデは加齢や虚弱、病後の体力低下から起こる様々な症状を緩和する注目の素材ですが、ご存じない方が多いので、順を追ってご説明します。

初めに

年をとるのは辛いものです。あちこちが痛む、筋力が落ちる、精力も落ちバートナーをよろこばせなくなってくるといった症状を訴える方も多くなります。男性にとっての精力の衰えは、男としてのプライドを失うばかりか、うつ病や心臓病、脳卒中などとも関係するので、軽視できません。

この精力低下は中高年だけに限らず若年層にもみられようになりました。離婚の一因にもなるので、若者にとっても深刻な問題です。専門家は性行動に喜びを感じない若者が増えたことが、人口減少に拍車をかけると懸念しています。この原因の多くは男性ホルモンの低下と推測されています。

NHKのEテレのサイエンスゼロでも男性ホルモンの相対的な低下を危惧していました。

この現象は人類が集団生活するころからみられたと推測されます。生殖力のあらわれ、つまり男性ホルモン分泌量は眉骨の出っ張りぐあいと比例しているそうです。集団生活の中で争いを避けるため、眉を顰める行為が減り、次第にのっぺらとした顔になるとともに眉骨の成長も鈍化し、次第に動物的な精力も減衰していったのです。

更に現代は制約が多くストレス過多の男性が増加しています。それが生殖能力の低下に拍車をかけている可能性も十分あります。

昨今、しょうゆ顔の美男子がもてはやされますが、こと精力に関しては堀が深く、あごが飛び出たソース顔の野生的な男子に軍配があがるのです。

それでもあきらめないでください。ご自身でも積極的に精力を増強する方法があるのです。その助けになるのがヒトデです。

ヒトデは古くから東南アジアでは精がつく薬膳素材として珍重されてきました。

中国や香港、ベトナムの薬局では滋養強壮に効果がある生薬として販売されています。

それを裏付けるかのように、最近の研究によって精力減退はもとより、肩や腰の痛み、冷え、しびれ、脱力感、などに大きな力を発揮することが分かってきたのです。

オホーツク海沿岸の漁業関係者の苦悩

日本は海で囲まれた島国、どこの海岸でもヒトデを見かけます。見つければグロテスクという感情が頭に浮かぶぐらいでしょうが、漁業関係者にとっては、忌々しい存在です。ヒトデは高級な貝類を食い荒らすことから、憎き敵なのです。

オホーツク海のホタテ漁
オホーツク海のホタテ漁

特に北海道オホーツク海沿岸では、ホタテの稚貝を直接海に撒き、自然に近い状態の養殖業が盛んに行われていますので、ヒトデの食害は甚大です。出荷するまでに半分ぐらいはヒトデに食べられてしまうそうです。

ヒトデエキスの誕生

そこで、何とかしてヒトデを有効利用する方法はないかと、オホーツク沿岸の漁協が立ち上がりました。

その期待を背に取り組んだのが元北海道大学水産学部教授の高橋是太郎先生や元東京家政学院大学教授の馬場修先生らでした。

彼らの研究によって、ヒトデの安全性はもとより、ヒトデは私たちの健康に役立つ素晴らしい成分を持っていることが明らかになったのです。

やっとヒトデに有効活用の道が開かれたのですから、オホーツク海沿岸のホタテ養殖業を営んでいる漁業関係者にとっても、どれほど福音になったことでしょうか。

捕獲されたヒトデ
捕獲されたヒトデ

さらに、その研究成果をもとに、精力増強、足腰の痛みやしびれなどに役立つヒトデエキスがつくられたのです。

日本人はふだんヒトデを食べたりしていません(熊本の天草地方では昔からヒトデの卵巣を食べているところもありますが……)。

ヒトデの卵巣
ヒトデの卵巣

ですから、そのヒトデと聞くと、抵抗を感じる人もいるかもしれません。

しかし、ヒトデの魅力的な効果を理解すれば、ヒトデに対する抵抗もなくなるでしょう。

しかも、ヒトデの姿煮を食べろというわけではありません。

今はエキス化に成功していまので、これを利用すれば調味料のような感覚で摂取できます。

ヒトデとは?

ヒトデはウニやナマコと同じ棘皮動物(きょくひどうぶつ)の一種です。世界中の海に生息しています。

繁殖力も強く日本海の海底はヒトデだらけと言われています。

ヒトデは触手を動かすことにより移動しますが、その先端にセンサーのような目があります。また、口は内側の中央にあり、大好物の貝類を食べるときは触手で貝殻をこじ開け、その中に棒のように伸びた胃を侵入させることで消化します。

マヒトデ
マヒトデ

食用に供されるのはマヒトデやキヒトデと呼ばれ、天草地方の旅館では卵巣を季節料理として出しています。

ウニの仲間ですので、美味しいと評判です。

食べられないヒトデとしてはフグの毒を体内に持つモミジガイと棘に毒のあるオニヒトデが有名です。

ヒトデはウニのように美味しいものと毒のものがありますので、海で捕まえたものを勝手に食べないようにしましょう。

驚異の生命力

ヒトデは驚異的な生命力の他、1つの個体から何千万もの卵を産む旺盛な繁殖力を持っています。

体を半分に切断されても、死なないで、それぞれが再生して、2つの個体になると言います。

それどころか、海洋学者の話では、ちぎれた1本の腕からも、完全な1匹のヒトデに生まれ変わるそうです。まさに、エーリアンのような再生力です。

この再生力は、トカゲのしっぽの再生どころではありません。

再生したトカゲのしっぽはしっぽにすぎませんが、ヒトデは自分の分身を作り上げてしまうのです。つまり、クローンヒトデができるのです。

それも若々しく生まれ変わってくるのです。見方を変えれば、若返り現象といえます。

新しい個体になるためには、いくら細胞分裂により、肌や口、腸、肺などの組織になる細胞が増えたとしても、その中に神経や血管のネットワークが築かれなければなりません。自分の力で生きていけないからです。

クローンヒトデの体には神経や血管が網目のように張り巡らされているのです。

ヒトデの再生力
ヒトデの再生力

こうしたヒトデの持つ驚異的な繁殖力や生命力は、どこから来ているのか。また、それがヒトデ特有の成分にあるとすれば、それを生かす方法はないのか。

この問題が解決すれば、異常発生を続ける厄介者のヒトデの有効利用への道が開かれます。

それどころか、不快な老化現象を緩和するものとして、一転、ゴミから膨大な優良資源へと転換できます。

ヒトデの研究

この夢のような話を実現させるため、多くの研究機関がヒトデの有効利用に関する成分分析や基礎実験を行うようになりました。

たとえば、地元北海道では北海道大学水産科学研究所や、北海道立総合研究機構の各水産試験場、そのほか東京農業大学応用生物科学部生物応用化学科、東京家政学院大学生活科学科、東京海洋大学食品生産科学科、九州大学薬学部、滋賀大学教育学部などです。

目的は、老化による様々な疾患に対する効果を研究することです。

そこで、ヒトデに含まれる特異的な成分の生体に与える影響についての研究が積極的に行われるようになりました。

そして時間はかかりましたが、次第にヒトデの有用性が明らかになってきました。

ヒトデの驚異的な再生力もガングリオシドやステロイドサポニンが原動力になっている可能性が高いことが分かりました。

ヒトデに含まれる特徴的な成分

オホーツク海でホタテを食べるヒトデの多くはマヒトデあるいはキヒトデと呼ばれ、5本の腕をもつ棘皮(きょくひ)動物です。

棘皮動物とは体表にハリネズミのようなトゲをもつ無脊椎動物のことで、ウニやナマコは同じ仲間です。

海底に生息している生き物で腕の内側にある管足(かんそく)と呼ばれる運動器を動かしてゆっくり海底を移動しています。この管足の先端には吸盤が付いていますので、がっちり獲物を抱きかかえるときも役立ちます。その上で貝殻をこじ開け、強力な消化液で貝の中身を溶かし吸い上げてしまいます。

その驚異的なパワーと生命力をもつヒトデには実は素晴らしい成分が含まれていることが各研究機関によって分かっています。

ヒトデに含まれる特徴的な成分は、ガングリオシドやステロイドサポニンです。そのほかにも、DHA・EPA、タウリンなどが知られています。

それらの働きについて、これから詳しく述べていきますが、特にガングリオシドとステロイドサポニンは注目に値する機能性があります。

国内外の研究で、ガングリオシドが細胞の増殖や分化、細胞間の伝達、毒素やウイルスの識別、性ホルモンの輸送などに関与していることや、神経栄養因子作用(しんけいえいよういんしさよう)、神経突起伸張作用(しんけいとっきしんちょうさよう)、神経組織修復作用があり、神経組織の維持や修復にも重要な役割を果たしていることが判明したからです。

これらの作用が神経痛や筋力低下の改善に役立つことが容易に推測できます。

また、ステロイドサポニンは高麗人参や長芋にも含まれていますが、多彩な効果を示すことが知られています。

報告によりますと、体内でステロイドホルモンの前駆体になる可能性があるそうです。

男性ホルモンのテストステロンもステロイドホルモンです。

香港の薬局で売られているヒトデ
香港の薬局で売られているヒトデ

中国ではヒトデを精力減退の他、足腰の痛みシビレにも用いていますが、その理由が垣間見れます。

ヒトデの安全性調査

このように、ヒトデの効果について、いろいろな研究が進められてきました。

その一方、ヒトデの安全性についての研究も行われました。

その突破口を開いたのは、前述した馬場修先生でした。

日本ではヒトデにはステロイドサポニンが含まれているので、血液に悪い影響を与える可能性があるとの意見もあったため、特に血液の流動性に関する調査を行いました。

馬場先生が用いたのはヒトデエキスでした。飼料に配合する場合、ステロイドサポニンが濃縮されているエキスの方が利用しやすかったからです。

16匹のラット(白ネズミ)を用意して、そのうちの8匹にヒトデエキスを飼料に添加して6週間にわたり食べさせました。

その間、摂食量や摂水量、体重を測定し、ヒトデエキスを添加していない飼料を与えた残りの8匹のラットの、それと比較しました。

また、実験最終日に採血し、同様に肝機能の指標となるALT値、AST値、γ-GTP値、T4、血液凝固にかかわるプロトロンビン時間、トロンボテストを比較検討しました。さらに内臓重量を測ったり、肝臓や腎臓の病理標本も作製したりしました。

その結果、ヒトデエキスを与えたラットと与えないラットでは摂食量や摂水量、体重増加量、肝臓や腎臓の重量、病理標本、様々な血液検査でも有意的な差はなく、ヒトデエキス摂取による悪影響は全く認められなかったのです。

ヒトデエキスに毒性があれば、食欲が減退したり、やせてきたり、肝機能や臓器に異常があらわれますが、全くなかったということです。

ラットに与えたヒトデエキスの量を人間の通常使用量に換算すると、100倍近くでした。

しかも、投与期間はラットの寿命を人間にあてはめると、4~5年にあたります。それでも異常はみられなかったことになります。

馬場先生は、ヒトデエキスにはステロイドサポニンが含まれ、赤血球の溶解(ようかい)を促進させてしまう可能性があると言われているので、特に注意して出血に関係するプロトロンビン時間、トロンボテストも行いました。

この結果も異常なしということでしたので、ヒトデエキスのステロイドサポニンは、哺乳動物に対しては有害な作用を及ぼさないと結論づけています。

この結果、安心して食品としてのヒトデエキスの有効利用が可能となりました。

研究も進み、動物実験から臨床まで、多くの有益な報告がなされるようになりまそた。

特に精力増強や性ホルモンの分泌亢進には目を見張る結果が得られています。

ご興味のある方は下記のタブをクリックして詳しい内容を確認してください。

抗疲労作用の実験

馬場先生らの安全宣言はヒトデの研究に拍車をかけました。

その中でも、積極的にヒトデの抗老化作用の研究に取り組んだのが、北海道大学水産科学研究所元教授高橋是太郎先生です。

高橋先生は、ヒトデにはガングリオシドやステロイドサポニンのほかに、吸収率が高く生体に有益な作用を持つリン脂質結合型EPAやDHA、高価な化粧品原料となるセラミドなどが含まれていることを発見しました。

セラミドにも免疫増強作用や神経細胞活性化作用、細胞分裂促進作用などもあるとされています。

現在、美容液に成分として利用されています。

その他、高橋先生らのグループは、ヒトデエキスの抗疲労実験も行いました。中国ではヒトデを滋養強壮目的にも利用しているからです。

雄のネズミを5匹ずつ二つのグループに分け、一つのグループにはタウリン20mg/kgを、もう一つのグループにはヒトデエキス40mg/kgを飼料に混ぜて7日間与えました(それぞれの分量は、飲んで効果が出る有効量を基準にしてあります)。

この間、両グループの体重、飼料の摂取量、一般状態に変化はありませんでした。

そして、8日目に遊泳検査を行ったところ、グループの平均遊泳時間は、タウリンを摂取したグループは496.4±283.2秒、ヒトデエキスを摂取したグループは1158.4±598.0秒でした。

ヒトデエキスを摂取したグループのほうがなんと倍以上も持続したのです。

もちろん、個体差があり、ヒトデエキスのグループの1匹だけがずば抜けていて、他はタウリンのグループと同じ程度の遊泳時間だったら、ヒトデエキスが統計学的に有意であるということはいえませんが、図表3のように、タウリンのグループでは3匹が300秒台なのに、ヒトデエキスのグループはいちばん短かったものでも524秒で、3匹が1000秒を超えています。その差は明らかです(図表1参照)。

タウリンは滋養強壮作用、抗疲労作用があるものとしてよく知られていて、栄養ドリンクなどに含まれています。

確かにその効果は高いものですが、ヒトデエキスはそれを上回る抗疲労作用があるということです。

それはヒトデエキスに含まれているタウリンが、タウリンプラスその他の成分による相乗効果をもたらして、タウリン単独よりも高い結果が得られたものと考えられます。

この効果を人が受益したら、どうなるでしょう。これだけでも中高年齢者の日ごろのパワーを補うには十分すぎるということです。

図表1

ヒトデエキスの抗疲労実験
ヒトデエキスの抗疲労実験

精力増強の基礎実験

ヒトデは中国やベトナムでは痛みやシビレの他、精力増強にも利用されています。

そこで、東京農業大学応用生物科学部の田所元教授は、ヒトデの性関連の実験をラット(白ネズミ)を用いて行いました。

老齢雄ラットにヒトデを与えると、血中のDHEASの量が増える傾向にあったり、性行動の回数が増加したりと、ヒトデの精力増強作用を示唆するデータを報告しています(図表2参照)。

その効能は足腰の痛み以外に滋養強壮もあります。この実験は、その裏付けのひとつになるかもしれません。

図表2

ヒトデエキスの生殖活動活性化作用

老齢ラットをヒトデエキスを与えた群と、与えない群[コントロール群]とに分け、それぞれの交尾活動の指標となるマウンティング行動の回数を調べた。

その結果、個体差はあるものの、ヒトデエキスを与えた群の方が与えない群に比べ、十数倍ものマウンティング行動を示し、ヒトデエキスの生殖活動活性化作用が示唆された。

また、性ホルモンの前駆体である血中のDHEA-S濃度もヒトデエキスを与えた群の方が高くなる傾向を示し、生殖活動活性化作用の機序の一端が示唆された。

ヒトデエキスの生殖活動活性化作用1
ヒトデエキスの生殖活動活性化作用2

ヒトデエキス投与群 コントロール群

DHEASは性ホルモンの前駆体になる物質です。

中国ではヒトデを生薬としても利用しています。その効能は足腰の痛み以外に滋養強壮

また、ヒトデエキスに関しては複数の医師が作用や効果を追試しています。

次の透析クリニックの院長もそのひとりです。

医師等による体験とリポート

私がヒトデエキスを利用するようになったのは、患者さんの足腰の痛みやシビレを少しでも楽にしてあげたいと思ったからです。

このようなは症状一般的に利用されている西洋薬では改善しにくいという現実があるからです。椎間板ヘルニア、静脈瘤、動脈硬化という原疾患がある場合は別ですが、多くは老化や体質的なものが原因となり、新陳代謝が低下したことで発症することが多いのです。最近は糖尿病からの神経障害も多発しています。臨床ではビタミン剤や循環改善薬、八味地黄丸や牛車腎気丸などの漢方薬を繁用しますが、それでも効果が甘いことがあります。そのようなとき、東洋医学でいうところの腎虚、つまり新陳代謝が低下したことから発生する様々な症状にヒトデエキスが役立つと聞いたからです。

腎虚とは虚弱や老化による新陳代謝の衰えで、老眼や難聴耳鳴り、足腰の痛みシビレ、脱力、頻尿、うつ、精力減退などの症状をあらわします。特に男性の場合は男性ホルモンの分泌低下による勃起力や性欲、筋力、気力の低下が深刻です。

そこで、患者さんに勧める前に、自ら飲んで安全性や効果の程を確かめました。

その結果、副作用的な症状があらわれることはなく、それどころか体力気力が高まってきたような感じがしました。恐らく男性ホルモンに影響を与えているのだろうと推測しました。

それを仲間に話すと、実際にテストステロンを増加させる作用があるか否か調査してみようということになりました。

男性ホルモンの調査

そこで、6名の被験者を対象にした唾液中のテストステロンの動向も調査しています。

テストステロンはDHEASから変換される男性ホルモンです。

臨床調査を行っている仲間の報告によると、図表3、グラフ1に示す通り5名にテストステロンの増加が示唆されました。

ホルモンの測定は非常にデリケートなので、測定値が不安定になりやすいのが欠点ですが、徐々に増えているところから大いに参考になるデータと言えます。

図表3

識別年齢(才)投与前(pg/ml)投与7日後(pg/ml)投与14日後(pg/ml)投与28日後(pg/ml)
A5893.686.4101.1103.2
B6863.285.693.6116.8
C3985.2101.1113.6114.5
D5691.885.4121.0101.7
E7182.884.680.284.8
F4193.6101.1113.6114.5

検定結果:0.02 < P < 0.05(※Wilcoxonの符号付順位和検定)

グラフ1

唾液中のテストステロン値の推移
唾液中のテストステロン値の推移

実は、私自身も2年間にわたりヒトデエキスを飲み続け、長期的な影響も調べました。

その結果、血中のDHEAS値が上昇傾向を示していました(グラフ2参照)。

グラフ2

ヒトデエキス投与後の血中エピハイドロゲン量の推移

この結果には驚きました。

私の年齢ならば減少の一途であっても不思議ではないからです。

男性ホルモンが増加するとなると、腎虚症状を緩和する可能性が高くなります。特に精力や性欲の減退、筋力、気力の低下には試す価値があります。

それどころか、DHEAが増加するということは女性ホルモンの分泌低下から発生する症状にも効果がみられる可能性が高くなります。DHEAはホルモン前駆体で、男性では男性ホルモンに変換されますし、女性でしたらエストロゲンに変化していきます。女性の更年期障害にも応用できそうです。

そこで、私のクリニックに通う人工透析患者さん、並びに婦人科疾患でお困りの方に、本人の了解を得た上で、ヒトデエキスを試してもらいました。その結果を下記に報告します。

Aさん65歳は、長年バイアグラを処方していましたが、動脈硬化が進行したためか勃起力の衰えがみられるようになりました。多少抑うつ傾向もみられましたので、男性ホルモンの分泌低下からの更年期障害も疑われました。ヒトデエキスを1ヵ月間飲んでもらうと、筋力が高まったようで、頻繁に外出するようになったとのことでした。勃起力、持続力も向上し、性生活が充実してきたと喜んでいました。

Bさん55歳は、中折れ現象を訴えていました。心筋梗塞の既往があり、バイアスピリンなどの薬剤を使用していましたので、そう容易くED薬を処方することができません。そこでヒトデエキスを飲んでもらうと、その翌日の朝に強い勃起現象を感じたそうです。その後1週間ほどで中折れも改善し、男の自信を取り戻したとのことです。

Cさん58歳は硬度不足で悩んでいました。挿入可能なところまで勃起するが、途中で抜けると、再度挿入するのに一苦労するとのことでした。本人の希望は可能な限り自然なものでということでしたので、ヒトデエキスを試してもらうことになりました。すると、2~3日で勃起力も硬度も増したとのこと。しかも感度も性欲も高まったそうです。

Gさん52歳の女性は手足の冷え、不眠、生理不順などの症状がありました。更年期障害です。更年期障害は女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減ることが主たる原因です。ヒトデエキスによりDHEAの血中濃度を上げるというデータがあります。そこで、ヒトデエキスを試してみました。すると、半月ほどで冷えや不眠の改善がみられました。それどころか、1年ぶりに生理になりました。ヒトデエキスは男性のみならず、女性の老化現象にも効果をあらわすようです。

Hさん48歳の女性は冷え、肩こり、動悸、生理不順を訴えていました。原因はストレスによる自律神経失調とホルモンバランス異常です。更年期障害もあるでしょう。加味逍遙散などの漢方薬を投与しましたが、はっきりした効果はみられませんでした。そこで、しばらくヒトデエキスも併用して飲んでもらうことにしました。飲んで1ヶ月過ぎるころには症状のすべてが解消し、その後生理も毎月来るようになりました。

その他、次のような臨床報告もあります。

Dさん64歳は肺気腫のため、人工透析を行った患者さんで、極度の手足の冷えを訴えていました。冷えの最大の原因は透析によって腎機能が低下し、慢性腎不全になっていたことによります。当初、漢方薬の八味地黄丸を使い、冷えを軽減しようとしたのですが、効果はありませんでした。そこで、ヒトデエキスを飲んでもらいました。すると、1~2カ月後には、それまでつらかった冷えが楽になり、逆に体が温まってきたというのです。

Eさん、Fさん、2人にも糖尿病が元で、透析に至った80歳くらいの女性患者さんです。2人とも足の皮膚の色が変わり、壊疽になる直前の状態でした。また、末梢神経まで血液が届かず、酷いしびれで立って歩くのも大変な様子でした。糖尿病性腎症で透析をしている患者に共通していることは、慢性閉塞性動脈硬化症になり、血管がだめになってしまうことです。これにより、しびれどころか、ジンジンするほどの冷えもあらわれてきます。
ところが、ヒトデエキスを飲み続けたら、1~2カ月後には2人から、「痛みや冷えが軽くなった」「靴下を履いているような違和感が消えた」「足の裏の感覚が戻った」との喜びの声が聞かれるようになりました。西洋医学では、とにかく血管を広げて血流をよくしようとします。しかし、それではうまくいきません。末梢の代謝がよくなり、そこの血液の需要が高まらなければ、いくら血管を広げても、全身の血流はよくならないからです。

透析歴が8年の67歳男性です。2年前に左大腿骨骨折をし、人工股関節を埋め込む手術をしました。その直後から意欲の低下や見当識障害が観察され、うつ病及び認知症が心配されました。ほとんど運動などはせず、排便の感覚も低下し、おむつ状態になりました。
顔も認知障害をうかがわせる相になり、面倒なことは一切しなくなりました。糖尿病と人工透析、そして長期の入院で、脳機能が低下してしまったのでしょうか。家人にヒトデエキスを託し、飲ませてもらったところ、3週間経過前後から大便で汚れたおむつを嫌い、自分でトイレに行くようになりました。顔面のしまりもよくなり、発語も明確になっていました。ヒトデエキスを飲む前は、口をあけて眠っているような状態で透析を受けていましたが、それがテレビの番組を理解して観ているように変わったのです。ベッドから下りる時もスムーズです。足の裏のしびれも軽減しているようでした。

確かにヒトデエキスは漢方薬に勝るとも劣らない効果を示しました。現在、EDの方には底力を付けるためにバイアグラやシリアスとの併用、あるいは単独で飲んでもらっています。女性の更年期障害やストレス障害でお困りの方には漢方薬と一緒にのんでもらったりしています。足腰の痛みしびれ、冷え、だるさは男女共通の腎虚症状です。老化により多発しますので、男女共に利用価値があります。

このように、ヒトデは単品でも精力増強に役立ちますが、薬膳の理論で相乗効果が生まれる素材を追加すると、即効的な体感が得られるようになります。

ヒトデの作用を増強させる薬膳素材

ヒトデに配合する薬膳素材としてお勧めするのは、ニラ種やキンバイザサ、ヤマイモなどです。ニラ種やキンバイザサは漢方で補陽剤と呼ばれています。この場合の陽は性器を指しますので、性機能を高めると言えます。また、ヤマイモは滋陰剤に属します。この場合の陰は底力を指しますので、持続力を意味します。すぐにでもヒトデの効果を感じたいと希望する方は、これらの素材も同時に摂ると良いでしょう。

❖キンバイザサとは?

キンバイザサ(金梅笹)はヒガンバナ科の多年生草本です。梅の花の形に似た黄色い花と、笹に似た形の葉から名付けられたと言われています。主に根茎が薬用に供され、生薬名を「仙茅(せんぼう)」と呼びます。インドでは、タラムリと呼ばれ強精薬としてアーユルヴェーダで利用されていたそうです。

中国でも盛んに利用されてきた植物性強壮生薬です。唐王朝第六代の玄宗皇帝に西域のバラモン僧が宮廷での性の秘薬として献上したのがはじまりと言われています。その効力は高麗人参を凌ぐと言われています。玄宗皇帝は楊貴妃を寵愛していましたが、その後、歴代の皇帝や権力者の性の秘薬として用いられてきたそうです。

現在の中国では強壮の他、腰腿痛、足腰の冷えに奏功する生薬として珍重されています。 特に精力剤として有名で、現在流通しているED関連の医薬品にも配合されています。その他、夜間尿や女性の更年期の諸症状にも応用することができます。即効的な効果が体感できる素材です。有効成分として、強精作用のあるクルクリゴシドが知られています。

❖ニラの種とは?

ニラは、ユリ科の植物で、種子を乾燥させたものを、和漢では「韮子(きゅうし)」と呼びます。ニラの主成分である硫化アリルには、血液凝固を抑制する働きがあるので、血流改善を促し、動脈硬化や血栓を防止します。また、エネルギー代謝に必要なビタミンB1の吸収を高めるため、疲労回復や筋肉疲労、神経痛、冷えにも役立ちます。

ニラは 「起陽草」とも呼ばれています。陽はペニスを意味しますので、勃起を助けるという意味になります。密教の修行では多食すると性欲を催すので禁食扱いです。更に尿漏れや頻尿にも良いとされます。 和漢では精力を高めたり身体を温めたり、神経を強化する部類に属しますニラの種に含まれる有効成分として硫化アリル、ビタミンA、ビタミンB2、亜鉛等が知られています。ニラの種が入手できなければ、葉でも構いません。可能な限り根の部分も利用しましょう。

❖ヤマイモとは?

ヤマノイモ科のツル性の多年草のヤマイモは、「ワイルドヤム」とも呼ばれます。根茎を乾燥させたものは生薬として、日本薬局方に「山薬(サンヤク)」として収載されています。優れた滋養強壮作用で知られ、有名な漢方薬の「八味地黄丸」などにも配合されています。また、性ホルモン前駆体のデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)と類似した構造のジオスゲニンを含むためヒトデの性ホルモン生成効果を相乗的に高めることが期待できます。また、 ヤマノイモにはカリウムが含まれ、高血圧予防に役立ちます。精力剤にありがちな血圧上昇を抑えます。

更に粘液成分のムチンも含み、胃や腸の壁の粘膜を保護修復して、胃炎や胃潰瘍、腸炎などの予防にも役立ちます。したがって、ヤマイモを配合することで、安全性を高め、長期的な摂取が可能になります。

以上、ヒトデの薬膳についてご説明しました。このヒトデを配合したヒトデエキスサプリメントも販売されています。

グロテスクなヒトデの薬膳に嫌悪感をおぼえる方にとっては重宝な存在でしょう。